
【体験談】5歳でわかった頭蓋骨縫合早期癒合症
共有
「頭の形が少し気になるな」と思っても、多くの場合は成長とともに自然に治ることもあると言われます。
でも、そうではないケースもあります。
今回は 5歳で病気に気づき、手術を受けた子の体験談 をご紹介します。
お母様から貴重なお話を伺いました。
5歳で病気に気づいた体験談
1歳半健診で「凹みがある」と言われたけれど…
赤ちゃんの頃、頭の形は特に気にしていませんでした。
形がいびつでもなければ、綺麗な丸をしていたと思います。
でも実は、1歳半健診で頭の形に凹みがあることを指摘されました。
そのときはお医者様に「すぐに治るでしょう」と言われ、深刻に考えることはありませんでした。
5歳で異変に気づく
ところが、5歳の頃。
たまたま風邪で受診した小児科で、医師から「頭の形が少しおかしいね」と言われました。
詳しく検査してわかったのは、頭蓋骨縫合早期癒合症。
頭の骨が早く閉じてしまい、脳が成長するスペースが足りなくなっていたのです。
確かに、少し頭頂部近くが凹んでいて、頭頂部からおでこにかけてが少し出ているなとは思っていましたが、頭の形自体は丸いし、何しろそんな病気があることすら知らなかったので疑いもしませんでした。
このまま放っておくと、
- 吐き気や頭痛
- 言語の遅れや障害
- 顔の変形
などが起きる可能性もあると説明を受けました。
幸いなことに、発見時には症状はまったく出ていませんでした。
医師からも「この病状で無症状なのは奇跡に近い」と言われたほどです。
入院と手術
手術の日を決め、その後入院。
1週間の入院中、2日ほどはICUで過ごしました。
手術は6時間に及び、縫合だけでも1時間かかる大掛かりなもの。
脳外科や形成外科など、複数の専門チームが組まれていました。
術前はおでこが少し出ている程度に見えるだけでしたが、実際は脳圧が高い状態で、いつ症状が出てもおかしくなかったとのこと。
本当に奇跡だったと思います。
術後の変化
術後は一時的に頭が大きくなっており、頭痛もあったようでした。
半年くらいは前転など頭をついたりすることは避け、頭を守って生活していました。
術前はよく風邪をひいたり熱を出すことが多かったのですが、手術後はそれがかなり減りました。
成長とともに身体が強くなっただけかもしれませんが、手術で脳や体への負担が軽減されたことも関係しているのかもしれません。
今は問題なく元気に過ごしています。
あの時、気づかずに、症状が出て、取り返しのつかないことになっていたかもしれないと思うとゾッとします。「もっと早く気づいていれば」と思う一方で、5歳というギリギリのタイミングでも治すことができた のは幸運でした。
実は私も気づけなかった
実は、この体験談を話してくれたのは、当スタッフである筆者(私)の友人です。
そのお子さんとは3歳頃から会う機会がありましたが、正直なところ当時は全く気づきませんでした。
5歳ごろになると、髪の毛もしっかり生えてきて頭の形はますます分かりにくくなっていました。ただ、よく見ると前頭部が少し盛り上がっているように見えたり、額の付け根部分が少し凹んでいるように感じたこともありました。けれどもそのときは「髪の毛の生え癖かな」と思い込んでいたのです。
私自身、頭蓋骨縫合早期癒合症の存在を知っていましたが、まさか身近な友人の子どもがその病気だとは思いもしませんでした。後から病気のことを聞いたとき、あのときの「小さな違和感」と繋がり、「もっと早く気づいてあげられたら…」と強く思いました。
まとめ
頭蓋骨縫合早期癒合症は、一般的には乳児期に気づかれることが多い病気です。
でも、今回のように大きくなってからわかるケースもあります。
頭の形が気になって、ヘルメット治療をする際にはまずはこの病気が原因でないかレントゲンにて確認します。
「ちょっと頭の形が気になるな」と思ったら、健診や病院で相談してみることがとても大切です。その際、専門家の先生に診ていただくのが確実です。
早めに気づくことで、お子さんの成長に大きな差が出る可能性もあります。
まずはこういう病気があるということを知っていただけると幸いです。
※本記事でご紹介したのは、あくまで一例の体験談です。
医療に関する詳しいご判断や治療方針は、必ず医療の専門家にご相談ください。